健康づくりのために運動習慣を身につけるのはとても良いことですが、年齢や身体状況、ライフスタイルに合わせて、安全で効果的な運動を選ぶことが大切です。中高年の方が激しい運動を継続的に行うと、心臓への負担、血圧の急激な上昇・下降、関節・筋肉などへの障害といったリスクのほかにも、自律神経のバランスを崩してしまうことがあります。
私たちが意識しなくても、呼吸したり、心臓を動かしたり、食べ物を消化したり、体温を調節したり・・・、といった生命を維持するための重要な機能をコントロールするのが自律神経です。自律神経には、心身を活発にさせる「交感神経」と、心身を休める「副交感神経」があります。健康な人は、この「活動」と「休養」のバランスが保たれていますが、いわゆる自律神経失調症では、ストレスなどの影響でバランスが崩れた状態に陥っているのです。
例えば、「毎日休まず」ジョギングする人は、副交感神経よりも交感神経が働いている状態が続くことで血管が収縮しがちになり、頭痛や肩こり、血圧の上昇をまねいたり、内臓の働きが抑制されて消化不良、食欲不振になることもあるのです。また、筋力トレーニングで重過ぎるバーベルを持ち上げるのはもっと危険で
す。中高年の方は、「ややきつい」と感じる重量を超えないようにしてください。
健康のためにと始めた運動も、身体にストレスをかけ過ぎると逆に体調を崩してしまうこともあるので、運動の種類や頻度(やり過ぎ)には注意が必要です。中高年の方が継続的に運動するのなら、ジョギングよりもウォーキング、ヨガ、太極拳、ストレッチなどがおすすめです。
また、副交感神経を働かせ心身をリラックスさせるには、ゆっくりと深く息を吐く「腹式呼吸」が効果的です。
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