ご高齢の方が「食べ物ををのどに詰まらせて窒息」といったニュースをよく耳にします。これは、食べ物をかむ、そしゃく機能や飲み込む
嚥下(えんげ)
の働きが低下しているためです。
食べ物を喉に詰まらせる要因として考えられるのは
①本人
②食物
③環境
上記のの3つがあげられます。
①本人要因とは、
加齢により嚥下機能の低下した高齢者や、その機能が発達していない幼い子供です。
②食物要因とは、
お餅・お寿司・おにぎりなど、あまりかまなくても食べられる物によるケースです。
③環境の要因とは、
急いで食べたり、遊びながら食べたりといった行為があげられます。
嚥下機能の低下は、加齢とともに起こりやすくなりますが、問題は、本人がそのことを自覚しないまま、お餅やお寿司を一気に食べ、気管を詰まらせるケースです。
自分は大丈夫と思っていても、嚥下機能は徐々に衰えているのです。次の点に気をつけて予防を心掛けましょう。
- (1)入れ歯の人は、よくかめるように調整をしてもらうこと。
- (2)あおむけに寝た状態で、頭を持ち上げる運動を朝夕、自分のできる回数から行う。
※飲み込むときに食道を広げる効果があります。
- (3)あおむけに寝た状態で、口の中で舌を回す運動を行う。
- (4)歯磨きは丁寧にし、口のゆすぎは7回以上強く行う。
こうしたケアとともに、お餅やお寿司のような塊になっている食べ物は、小さく分けて少量ずつ食べるようにし、決して
食べ急がないようにすることです。
それでも気管に食べ物が詰まったときは、家族や周りの人はすぐに救急車を呼んでください。その際、状況を明確に伝えて、救急車が到着するまでの指示を受けるようにしてください。
のどに詰まらせた時の処置としては「背部叩打法」、「腹部突き上げ法」などがありますが、まずは「咳」をさせるように促しましょう。専門的な知識がなくても異物の除去に効果的です。
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