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転倒予防について教えて下さい。
 介護保険法が施行されてから現在まで要支援・要介護状態と判定された原因を調べてみると、1位は脳血管疾患、2位は加齢に伴う生活機能の低下、3位は転倒・骨折による安静でした。介護保険を含む社会保障費の高騰、介護保険におけるリハビリテーションの効果が得られていないなどにより、予防の必要性が唱えられるようになりました。脳血管疾患に対しては生活習慣病の予防、加齢による生活機能の低下に対しては高齢者筋力増強訓練等、そして転倒に対しては転倒予防の啓蒙等です。私も最近は、色々な地域で開催される転倒予防教室でお話しする機会が増えてきています。今年度はシリーズとして

転倒予防

を掲げます。
転倒予防  転倒の原因を考えてみると、内的要因と外的要因があります。内的要因とは、加齢に伴う様々な現象。たとえば、バランス能力の低下や、筋力の低下、視力の低下などが代表的な徴候です。また、転びやすくなる疾患も色々あります。パーキンソン病(症候群も含む)や小脳性疾患ほか筋力低下をきたす疾患や麻痺をきたす疾患、めまいなどを引き起こす疾患、感覚障害を引き起こす疾患などが挙げられます。薬の副作用から転倒に至るケースもあります。心理社会的には、抑うつやイライラ、新しい環境への適応段階や疾患・機能低下に対する拒否(認めない)などがあります。また外的要因とは、室内、屋外の環境や服装や靴などが原因となります。
 転倒予防は、このような内的要因、外的要因を発見し除去、改善することです。各種疾患に対しては、治療やトレーニングをするとともに、その疾患の特徴を知り対処することです。また環境については、じゅうたんなどの端のまくれに注意すること、部屋の整理整頓、安全な動線の確保などです。転びやすい履物にも注意しましょう。環境整備は今すぐに取りかかれます。周りを見渡し環境改善を行いましょう。

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岩田 清治 校長
お答えします

岩田 清治 校長
Kiyoharu Iwata
  • 朝日リハビリテーション専門学校校長
  • (社)日本理学療法士協会 代議員
  • (社)岡山県理学療法士会 会長

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