
シニア世代になると
風邪
などにかかりやすく、熱も出しやすくなります。お年寄りが熱を出したら
肺炎
に気をつけることが大切です。ただ、若い人と違って肺炎でも熱が出ないことがあるので注意しましょう。お年寄りが熱を出したらまず、風邪を引いたと考えて、直ちに市販の風邪薬や解熱薬を飲むことです。
発熱
すると食欲が低下し、水分が失われ体力を消耗するので、ひとまず熱を下げるのがポイントです。
1回服用すれば熱は下がるのが普通ですが、3回ぐらい薬を飲み、1日中温かくし安静にしましょう。それでも熱が下がらなかったら、早めに医師の診察を受けてください。もう1つ重要なのは、熱があると分かったときには、脱水症状を防ぐために牛乳でもお茶でもジュースでも良いので水分を補給することです。脱水状態になると、何かやろうとする意欲がなくなって、自分では水を飲もうともしなくなり、生命にかかわることもあります。お年寄りは渇きの感覚も鈍くなっているので、周囲の人が注意してあげる必要があります。舌を観察してみて、乾いているようだとかなり水分が足りない状態です。
熱が出た場合、最も重い病気は肺炎で、老人の死因の4、5割を占めています。お年寄りに肺炎が多いのは体の抵抗力が弱く、
せき
やたんを吐き出すカが弱いことなどのためです。肺炎の可能性が高いのは、熱は下がっても息苦しさは残るといった症状があるケースで、熱のため意識がぼんやりすることもあります。せきやたんが出る場合も気管支炎
や肺炎が疑われます。お年寄りは肺炎を起こしても熱が出ないことがあるので注意が必要です。
風邪や肺炎のほかに熱が出る病気としては、高熱に寒気、腹痛を伴う胆のう炎、発熱と頻尿、腹痛などを伴うぼうこう炎、腎盂(じんう)炎などがあります。
お年寄りの平熱は大体35.5℃~36.2℃。寒気やだるさを覚えたら熱を測ってみてください。平熱から0.3~0.4℃でも上がっていれば発熱と考え、すぐに対応措置をとる必要があります。ひとり暮らしの方は、家族など世話をしてくれる人にすぐに連絡することです。
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