介護を必要としているお年寄りは、ちょっとした心くばりができなかったばかりに
寝たきり
になってしまう場合があります。家庭での介護では、生活習慣病など内科的な病気から
寝たきりになるケースも少なくありません。
家庭でできる寝たきりの予防策として、たとえば、ベッドサイドでのいすの利用はいかがでしょうか。
一般的に寝たきりのきっかけになる疾患としては、脳卒中や大腿骨頸部骨折が知られています。今日では、こうした疾患で入院するとしっかりリハビリを受け、退院後の生活指導も受けられる場合が多くなっています。しかし、内科的疾患に関しては、退院時には身体機能に関する徹底した指導が少ないので、寝たきりの落とし穴になっているのです。こうした内科的ケースでの基本的な寝たきり予防策として挙げるのがいすの利用です。退院直後で体が弱いと、ベッドに座っているとつらいので、横になった姿勢で見られるようにテレビを置いたりしますが、それでは寝たきりを助長してしまいます。座れるスペースをベッドサイドに確保し、いすを利用するとよいでしょう。いすは足の裏が床に着く程度の高さで、背もたれとひじ掛けの付いているものが適しています。
足の裏が床に着いていると安定して座れ、立つ、歩くといった次の行動に移りやすいのです。また、背もたれやひじ掛けが付いていると安全な上、座り心地や呼吸が楽になります。起きていれば食べ物などが誤って気管に入って起こる誤嚥性肺炎の予防にもなります。座れるような状態ができると、新聞や本が読めるほか、編み物などの趣味も続けられるので、楽しみができて精神的なメリットもあります。
背もたれとひじ掛けのあるいすの代わりに、レンタルの車いすを利用するのも方法です。最近は屋内に置いて違和感が少なく、座り心地の良いコンパクトな車いすが開発されています。月6千円~8千円ほどのレンタル料ですが、要介護認定1以上の場合、利用者の負担は10%で済みます。
いすや車いすに長時間座ったままでいると脚がむくみやすいので、時々足首を回したり、立って歩いたりして血流を良くするように心がけてください。
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