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高齢者の寝たきり予防(2)~脳卒中・骨折の予防とリハビリ方法~
「寝たきり」になると、本人はもちろん、ご家族など周囲の人に負担をかけてしまいます。
今回は、病気やケガの後に「寝たきりにならない」、「寝たきりをつくらない」ためのヒントをご紹介します。
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寝たきりにならない、つくらない方法を教えて!
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■寝たきりは「脳卒中」や「骨折」から!
「寝たきり」の原因の約半分は「脳卒中」、「骨折」といわれています。
脳卒中で麻痺や言語障害などの後遺症が残ると、生活の意欲を失ってしまい寝たきりに・・・。
また、ご高齢な方の骨折の原因は、大半が転倒によるもの。そして、骨折後の過度の安静によって身体機能が衰え、寝たきりになってしまうケースも多いのです。
健康なときから、脳卒中と骨折の予防を心がけることが寝たきりの予防にもつながります。
■寝たきりはつくられる!
ご高齢の方が病気やケガになると、「可哀想だから…」と、ついつい世話をやき過ぎてしまいがちです。そうすると、周囲への依存心が強くなり、結果的に寝たきりになってしまうことがあります。「寝たきりはつくられる」こともあるのです。
過度の安静は心身の機能を低下させてしまいます。病気やケガが回復したらできるだけ早くベッドを離れ、家族の方は、自立した生活が送れるように支援しましょう。
■リハビリは早く始め継続することがポイント!
病気やケガの後は、できるだけ
早くリハビリを始めることが大切です。脳卒中で麻痺が残っても、早くからリハビリをすることで、麻痺した部位の神経機能が補完され再び働くようになることもあるのです。
まずは、ベッドに寝ているときから手足を動かす簡単なことから始め、起き上がった姿勢を保つことを目標にしましょう。そして、着替えや排泄など、日常生活に必要な動作が自分で出来るようになることが次の目標です。
退院した後にリハビリを止めると、寝たきりに逆戻りすることもあります。自宅内での生活に慣れたら、杖や車椅子などを使って積極的に外に出て人と交流しましょう。
■バリアフリー化で「閉じこもり」や「寝たきり」を防止!
自室に閉じこもる要因として、室内の段差や、トイレや階段に手すりがないといった住環境の問題も見逃せません。食事・排泄・入浴など、日常生活で優先の高い移動場所から
バリアフリー化を進めましょう。
また、健康な方でも、加齢により視力や身体機能が衰えて転倒しやすくなっていきます。バリアフリー化は、寝たきりの原因となる骨折やケガの予防にも役立ちます。
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道明道弘 先生
Michihiro Domyo
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- 医学博士。岡山大学医学部卒業。岡山大学医学部附属病院、国立岡山病院、岡山労災病院循環器内科部長などを経て、1995年開業。国立岡山病院客員院長。労働衛生コンサルタント。日本内科学会認定内科医。