知っておきたい!対処方法~前十字靱帯損傷編~

前十字靱帯損傷のリハビリテーション

「前十字靱帯(膝)」を損傷した場合、治療せずに運動を続けていると、膝の他の組織を傷つけることになるので、早期に治療を受けてください。

前十字靱帯損傷編

(6)術後中のリハビリテーション(術後7ヶ月以降)

術後中のリハビリテーション(術後7ヶ月以降)

術後7ヶ月以降になると、靱帯もかなりの強度を持つようになるため、実践的なトレーニングが行われるようになります。

ただし、ここまで至るには今までのトレーニングメニューをきっちりこなしておく必要があります。
施設によってはfunctional testといって、リハビリのレベルを上げる際にクリアしてもらいたい項目についてチェックし、基本的には、単に膝とその周囲の筋肉を鍛えるだけでなく、全身のバランスを考えたトレーニングを行います。
ですので、例えば、腹筋や背筋といったトレーニングも不可欠です。

その他、「サイドベンチ」や「うつ伏せベンチ」、「仰向けベンチ」といったような、肘と足やつま先、背中などで身体を持ち上げる訓練もします。
また、つま先立ち(背伸び)や両脚スクワット、片脚スクワットをして膝に負荷をかけるといったような準備体操でも行われるトレーニングもしますが、これらも膝へ負荷をかける運動ですから手を抜かずに行うようにしてください。

さらに、既述しましたように股関節の強化の訓練も含まれます。トレーニングでは意識して股関節の外転や内転、節伸展などの運動を行います。後は、ゴムなどで引っ張りながら膝の伸展運動や屈曲運動なども行います。
また、ジムなどでよく見かける、座った状態で重りを上下に持ち上げる「レッグエクステンション」や、うつぶせに寝て同じく重りを上げる「レッグカール」といったマシンを使ったトレーニングもします。
これらのトレーニングですが、効果をあげるためには、それぞれに、例えば、膝を曲げないとか身体を伸ばすなどの注意点があります。ですので、繰り返しになりますが、決して自己流で行わずに、必ずスポーツドクターや理学療法士などプロの指導の下で行ってください。トップレベルの競技選手でも前十字靱帯の再建後再度同じレベルに戻って活躍している人は多くいますので。

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執筆者の紹介

中山 寛 氏

中山 寛 氏

兵庫医科大学  整形外科 助教

昭和52年生まれ

医学博士、日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本体育協会認定スポーツ医専門はスポーツ整形外科、下肢関節鏡手術(股関節、膝関節、足関節)
前十字靭帯再建術は解剖学的2重束再建を行なっている。