第14回 マッケンジー法を取り入れたユニークな診察
さらに中野先生は、マッケンジー法は単に治療法ではなく、診療の考え方、病態のとらえ方、治療の進め方、そのものだと考えています。
例えば85%が原因不明だとされている腰痛でも、マッケンジー法を使って体に働きかけ、反応をみながら症状を分類していくと、それがどういうタイプの腰痛であるかを把握することができ、治療方針が立てられるからです。
リハビリの現場で理学療法士が得た情報を医師も共有し、例えば炎症状態など、ケミカルな原因が絡んでいるためにリハビリの進捗が得られないなら、関節内注射や各種ブロック注射、内服薬などのバックアップを診察室で行ってリハビリの現場に戻します。
また中野整形外科では「自分で動いて、自分で治す」をリハビリのモットーにしているので、必ず患者さんには宿題(「治療の体操」)をだします。その課題は現場で患者さんの体の反応から効果が認められたものを選ぶそうです。
中野 元博 氏
中野整形外科・
運動器リハビリテーションクリニック
副院長
整形外科専門医 |
日本整形外科学会認定スポーツ医 |
リウマチ医 |
<経歴>
愛媛大学医学部医学科卒業 |
大阪市立大学医学部整形外科学教室入局 |
中野整形外科・運動器リハビリテーションクリニック副院長 |
<資格>
日本整形外科学会認定 整形外科専門医 |
日本整形外科学会認定リウマチ医 |
日本整形外科学会認定スポーツ医 |
国際マッケンジー協会認定セラピスト |
国際マッケンジー協会日本支部理事 |
中野整形外科・運動器リハビリテーションクリニック
〒660-0814
兵庫県尼崎市杭瀬本町1丁目9番24号
tel:06-6488-7754
http://nakanoseikei.com
<特徴>
昭和49年に開院した中野整形外科が、平成24年に中野整形外科リハビリテーションクリニックとして新しくなり、診療方法もマッケンジー法による診断で医師と理学療法士そして患者さんが一体となって治療に取り組むスタイルの運動器リハビリテーションクリニックへと変わりました。まだ2年目ですが、従来のリハビリで効果が出なかった患者さんが地元以外からも多数来院しているそうです。