知っておきたい!対処方法~ノルディック・ウォーク編~

2本のストック(ポール)を利用して『歩く』

ノルディック・ウォークはエクササイズとしての効果があることから、
今、全世界でブームになっています。

ノルディック・ウォーク編

(3)「ノルディック・ウォーク」に数多くあるメリット

ウォーキング画像

ノルディックウォーキングの最大メリットとして挙げられるのは、まず年齢性別を問わず気軽に楽しめる点です。
そして、一般的な歩行運動と違って、上半身の筋肉も積極的に使われることから、首や肩の筋肉が鍛えられると同時に、それらの血行も促進されるなどエクササイズの効率が非常に良い点もメリットに挙げられます。

実際、身体の新陳代謝を高めるのには有酸素性運動が有効ですが、ノルディックウォーキングは全身の約90%の筋肉を使用する有酸素性運動ということから、より大きな効果が期待できます。
これまでの調べでは、普通のウォーキングと時間当たり比較してエネルギー消費量が平均10~20%ほど高くなることが分かっています。さらに、あるデータによると、歩幅を大きく取って歩くことを意識しながら1分間に120歩程度のペースで歩くと、約400cal消費できるという報告もなされていますので、メタボリックシンドロームなど生活習慣病の対策にも有効と考えられています。

その他、足首・膝・腰などへの負担が大幅に軽減されることから、足腰に故障を抱える人や心臓病など循環器系の病気になどかかっている人のリハビリテーションの運動にも適しています。

ただし、こうした効果が期待できるのは、正確な知識を持った指導者の指示の下で運動を行うことが条件になります。
自分勝手に間違った歩き方をしたり、ストックの長さの設定が不適切であったりした場合は、期待したほどの効果が出ませんし、逆に過剰な負荷が加わる無理な運動となり、例えば、腰痛や膝痛を悪化させたりすることがありますので用心が必要です。

さらに、最も重要なメリットとして、ストックを持つことで、自然と歩行姿勢が正されため、その結果、呼吸も正常に行えるようになり、また不自然な姿勢で内蔵に負担がかかっていたのも解消されて、健康的な身体を蘇らせる効果があることです。

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ノルディック・ウォーク編 ― 『ノルディック・ウォーク』に数多くあるメリット」 ―

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監修

柳本 有二 氏

柳本 有二 氏

<医学博士>
神戸常盤大学
保健科学部
看護学科教授 

<略歴>
・東京学芸大学大学院
 教育学修士(1983年修了)
・名古屋大学医学研究科
 医学博士取得(1999年)
・東京学芸大学教育学部附属
 世田谷小学校教諭
・兵庫大学健康科学部教授
<専門分野>
運動生理学,健康科学,子供の健康づくり 他
<その他>
一般社団法人ウエルネスネットワーク理事
日本テレビ「世界一受けたい授業」出演等