人の身体の中で痛めやすい部位があり、その代表的なものの1つに「ひざ」が挙げられます。ひざは立ったり座ったりする際、上半身の体重を支えながら動く部位ですから、常に大きな負荷がかかっているため、どうしても傷つきやすいのです。
そのひざですが、内部には「ふとももの骨(大腿骨)」と「すねの骨(脛骨)」、そして「皿の骨(膝蓋骨)」があり、そして、これらの骨は靭帯や筋肉などの組織が覆っています。その中で、特にひざを動かす際に重要な働きをしているのが軟骨です。ちなみに、ひざに限らず、体中の全ての関節に軟骨は存在していて、骨が直接に触れ合わないようにしてくれています。特にひざでは、大腿骨と脛骨の間に軟骨があることで、骨同士の直接の接触が防がれています。なお、大腿骨と脛骨の間には、ひざへの負担を減らす役割を果たす「半月板」も存在しています。
健常な状態であれば、ひざが痛むことはないのですが、スポーツなどをする際に膝を使い過ぎていたり、事故などが原因で膝がケガをしたり、あるいは長時間の立ち仕事などのよって膝への負担が大きかったり、加齢によって軟骨がすり減ったことで骨同士が接触するようになったり、膝関節の異常を引き起こす病気になったりと、さまざまな原因によって、ひざが痛くなることがあります。
そして、ひざが痛み、上手く動かせないようになると、活動範囲が狭まるなど、生活の質(QOL)を損なう大きな原因になります。ですから、もしひざに違和感を覚えるようでしたら、整形外科の医師など、専門家の診察を受けることをお勧めします。