第3回
PT室(139㎡)
ホロニクスグループでは、“臨床・教育・研究それぞれに優れた能力を有し、また人間性にも優れており病院・施設を利用される方々が望むニードに的確に対応できるスタッフ集団となる。”というビジョンの下、橿原リハビリテーション病院リハビリテーション科では“患者さんに「生きる喜び」を感じていただくために、医療的リスク管理のもと、その人らしい(評価に基づいた)楽しみの場の提供を第一に考える”ことを理念に掲げたリハビリテーションを行っています。そのために常日頃から、新人も含めた全員教育に力を入れられています。教育体制について谷村主任は、次のように説明します。
「当院単独で見れば約200床という中小規模の病院ですし、リハビリテーション科のスタッフも年々、増えてきているとはいえ10数名ですから、なかなか大病院のような教育をするのが難しいのですが、ホロニクスグループのリハビリテーション部として見ると約220名という規模になりますので、グループ全体として教育することで効果を上げようとしています。地域や病院が違い、受け入れる患者さんの層も異なっていることから、お互いの情報の交換や知識を交流することでそれぞれの質も向上させることができますから」
この言葉どおり、グループの14施設には、それぞれリハビリテーション科があり、さらに理事長が「地域医療への貢献」を掲げていることもあり、訪問看護ステーションもそれぞれに設置されて訪問リハビリテーションも行われています。
現在、グループのリハビリテーション部として、各施設における月1回の勉強会をはじめ、各施設の責任者が同じく月1回集まって問題点や課題を持ち寄ったり、新しい技術などの情報提供をしたりするなど、頻繁な情報交換がされています。
また、各施設・病院のリハビリテーション科で取り組んできた研究や症例を年1回発表する「リハビリテーション部学術集会」も開催されています。ここで行われた優秀な発表は、次ぎにグループ全病院・施設の全部門を対象とした学術集会の代表となります。「ここ数年は全体でもリハビリテーション部の代表が最優秀症や優秀賞に選ばれています」(谷村主任)。さらに、専門的な学会や全国レベルの学会で発表されることもあるといったように、スタッフの熱意を引き出すための工夫もいろいろなされています。
その他にも、グループとして年間4~5回、各分野で活躍されている有名な講師を招いて講義をしてもらうなどもされています。
OT室(84㎡)
一方、新人に対しても、そうした経験豊富なスタッフがいることを活かして、各病院・施設ごとに統一した教育プログラムを行っているのはもちろん、入職後約半年間はグループ全体の新卒者研修会を月1回開くなど、とにかく自ら学ぶ機会の創出に力が注がれています。
谷村賢司 氏
<作業療法士>
医療法人医誠会 橿原リハビリテーション病院
リハビリテーション科
主任
2006年 | 滋慶学園 大阪医療福祉専門学校卒業 |
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2006年 | 医療法人 医誠会 橿原リハビリテーション病院入職 |
2011年 | 同病院 リハビリテーション科主任 |
医療法人医誠会
橿原リハビリテーション病院
〒634-0032 奈良県橿原市田中町104−1
tel:0744-25-1251(代)
http://www.kashihara-reha.com/
<特徴>
各スタッフは1人が平均15人の患者さんに対応していて、科としての1日のリハビリテーション実施の患者数はのべ約100人、1か月ではのべ約1800人にのぼります