知っておきたい!対処方法
~膝の手術後のリハビリテーション~

具体的なリハビリテーションのやり方

O脚を原因とする膝の変形を改善する手術

膝の手術後のリハビリテーション編

(4)リハビリテーションのやり方(その3)

座ったままのリハビリテーションにより状態が回復した人は、今度は立ってする運動療法に移ります。

運動療法の1つにスクワットがあります。最初は、まだ膝への負担を抑えるため、脚の指先と膝を正面に向けて立ち、脚を肩幅ぐらいに広げます。そして、膝を60度ぐらいの角度まで曲げながらゆっくりと腰を下ろします。ただし、もし途中で痛みを感じたならば、すぐに止めましょう。

次に、膝を曲げたら、今度は逆に、やはりゆっくりと膝を伸ばして元の状態に戻します。この運動を10回ほど繰り返してください。なお、支えが無いと立ちにくいと感じたならば、壁に手をつけながら行いましょう。

そしてスクワットが違和感無くできるようになったら、今度は、背筋を伸ばして両手を頭の後ろで組んでくみ、両足を肩幅に開いて立ち、あごを突き出すように正面を見ながら、お尻を突き出すように意識しながら、膝が90度くらいになるまでゆっくりと腰を下ろし、ある程度まで言ったら、今度は、ゆっくりと膝を伸ばして元の状態に戻すという運動をします。これは20回前後繰り返してください。

なお、こうしたリハビリテーションとは別に、膝にあまり負担をかけないような水中ウォーキングなどを行うという方法もあります。医師や理学療法士のアドバイスを受けながら歩行訓練することで、膝の筋肉も鍛えられますし、体重を減らすこともできます。

こうして立った状態でリハビリテーションを続けていくと、やがて杖などを利用しなくても普通の状態で歩けるようになります。ただし、そこまで回復できたとしても、定期的な検査を受けることは忘れないでください。

様々な膝のリハビリの図

膝の手術後のリハビリテーション編
― 高位脛骨骨切り術のリハビリテーション ―

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監修

中山 寛 氏

中山 寛 氏

<整形外科医>
兵庫医科大学
整形外科 助教

昭和52年生まれ

医学博士、日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本体育協会認定スポーツ医、専門はスポーツ整形外科、下肢関節鏡手術(股関節、膝関節、足関節)。