知っておきたい!対処方法
~腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーション~

「椎間板ヘルニア」とはどんな病気なのか

ヘルニアを正確に知っている人は少ないかも知れません。

腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーション編

(2)負担が罹りやすい腰は病気にもなりやすい

重い荷物を持つ男性の画像

重い物を持つなど腰に負担をかけるのも椎間板ヘルニアになる要因の1つ

腰は、重い上半身と下半身を繋いでいる部分で、さらに、身体を動かす際にいろいろな加重がかかるため、どうしても痛めやすい部分です。

本来は丈夫な腰から下肢にかけて痛みやしびれを引き起こす「椎間板ヘルニア」が起きる要因には、さまざまなものがあります。

ただし職業的な傾向はあり、起こりやすいのは、職業ドライバーのように腰に負担がかかる体勢を長時間続ける職業の人。また、喫煙する人や肥満の人や家族に椎間板ヘルニアになっている人などが多いと言われています。

その他、スポーツ選手でも、例えばプロ野球の捕手など、常に腰に負担がかかる体勢にいる人で椎間板ヘルニアに苦しんでいる人は少なくありません。中には、引退に追い込まれる選手もいるほどですから、用心が必要です。

その椎間板ヘルニアの症状ですが、一般的には、突然、腰痛に襲われます。この痛みは、いわゆる『激痛』に近く、しばらくは動くことも難しいことが少なくありません。そして、さらに臀部の片側から足にかけて痛みやしびれを感じて、歩行障害が起こったり、排尿排便障害が生じたりする場合もあります。

ただし多くの場合、数日間安静にしていれば、少しずつ改善し、動けるようになります。また、2~3週間もすれば、痛みも和らぐことも少なくありません。しかし、それでも、臀部から足にかけての痛みやしびれが残ったりする場合があります。もし、こうした症状が長く続いているようでしたら、専門家の診断を受けた方がいいでしょう。

診断は、問診や病歴の聞き取り、身体の理学所見でおおよそ分かりますが、X線やMRIを使って検査すれば、ほぼ確実に椎間板ヘルニアかどうか分かります。もっとも、特殊なタイプの場合もあり、そうした時はMRIだけでなく、椎間板造影や神経根造影などの補助検査を行わなくてはいけません。

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腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーション編
― 「椎間板ヘルニア」とはどんな病気なのか ―

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監修

石橋 徹 氏

圓尾 圭史 氏

<整形外科医>
兵庫医科大学
整形外科 助教

<略歴>
・兵庫医大卒業 同大学整形外科入局)
・兵庫医科大学 大学院卒業(2006年卒業)
・宝塚市立病院
・兵庫医科大学助教
・サンフランシスコカリフォルニア大学(UCSF) クリニカルリサーチフェロー
・兵庫医科大学助教