変形性膝関節症は、病気の進行度によって初期から末期まで5段階に分類され、それぞれの状態によって治療方法も異なりますが、基本の治療は
運動療法になります。
ステージⅠ&Ⅱに当たる初期の段階では、「正座をしないように」と言われます。
これは、正座をすると部分的に関節軟骨に強い圧力がかかり、痛みが出ることが多いからです。
椅子での生活の方が膝への負担が少なく、膝の軟骨、半月板が長持ちします。そのため、生活スタイルの見直しが図られます。
さらに、ステージに関係なく日常生活で注意しなくてはいけない、もう1つ重要なポイントが
体重のコントロールです。
できるだけ膝に負担がかからないように肥満を予防し、減量に努める必要があります。
同時に筋力を保つ訓練をして、
膝の負担を減らすように心がければ、進行を遅らしたりする効果が期待できます。
その他、変形性膝関節症の場合、膝の痛みのためになかなか激しい運動はできないため、食事をコントロールして肥満を抑える指導も行われます。
具体的には、例えば、食べるものは肉よりも魚、魚よりも野菜を多くとるようにし、また揚げ物なども食べ過ぎないようにします。
また、甘いものもできれば控えるようにして、お酒も禁酒をするか、飲むにしても量を守って飲み過ぎないように気を付けるように指導されます。
さらに、細かいことですが、自分の足に合った靴を選ぶことも大切です。
膝への無理な負担を避けるためにも、キチンとサイズを測って、歩きやすい靴を選ぶようにしましょう。
意外にもクッションが柔らかい靴がいいというわけではないので、医師や理学療法士などの専門家に相談して靴を選ぶようにしてください。