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第10回 オーダメイドのリハビリで地域の高齢者の自宅復帰を支える

リハビリテーションの現場から
~特定医療法人 原土井病院(福岡県福岡市)~

特定医療法人
原土井病院
副理事長 原 祐一 氏
地域に根ざし高齢者医療を実践

原土井病院
原土井病院
原 祐一副理事長
原 祐一 副理事長

福岡県福岡市東区、閑静な住宅街に立地する原土井病院は1967年の開院。入院患者のほとんどは福岡市東区の病院近辺の方で、地域に根差した医療を実践しています。

病床数は556床、そのうち回復期リハビリ病棟が104床、他には一般病棟、緩和ケア病棟、医療保険対応療養病棟、特殊疾患病棟、介護保険対応療養病があります。

リハビリ病棟では、内科と整形外科の2病棟の専門体制をとっており、脳血管障害、心・呼吸器疾患や外科的手術後に生じた廃用症候群、大腿骨、骨盤、脊椎や股・膝関節の骨折など、整形外科的疾患の発症後、また、手術のADL(日常生活活動)能力向上による寝たきり防止と、家庭復帰を目的とした集中的なリハビリテーションを行っています。

リハビリを支えるスタッフは理学療法士38名、作業療法士22名、言語聴覚士9名を配置しています。

2011年度のリハビリにおける総患者数は400名で、平均入院日数は66.96日、在宅復帰率は65.40%でした。患者さんのほとんどが高齢者で、内科疾患などを患って、転倒してしまい、骨折をされてリハビリをされるといった患者さんも少なくないです。

リハビリ部長である原祐一副理事長は「当院のリハビリテーション部は約70名のスタッフにより構成され、予防、急性期、回復期、維持期、在宅に至るステージで病院の多職種と連携し、様々な症状や患者さんに対応できる環境を持っています。また、医師については日常的な状況を把握する内科、そして「痛み」や「運動機能」に関係する整形外科、「褥瘡」「皮膚炎」に関係する皮膚科、「日常生活」を送るということに関係する精神科、「嚥下・食事」に関係する歯科といった診療科が重要なポイントであると考えています。」

同院では「治癒・回復」「病院グループによるバックアップ体制」「ショートリハビリテーション」「食べること」「オーダメイドのリハビリテーション」という5つの視点を重要視し、高齢者の「自立」を支援しています。

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先生の紹介

原 祐一 氏

原 祐一 氏

特定医療法人
原土井病院
副理事長

<経歴>

1994年、東京医科歯科大学卒業。
九州大学病院、大牟田労災病院、福岡県立遠賀病院に勤務し、日本医師会総合研究所の研究員となる。医学博士号修得(九州大学)し九州大学医学研 究科医療システム学講座助手となる。2008年ホームケアクリニックを開院し現在は特定医療法人原土井病院副理事長と兼務。2004年より福岡市医師会理事、2010年より福岡県医師会理事を歴任。
病院の紹介

特定医療法人 原土井病院

〒813-8588
福岡市東区青葉6丁目40番8号
tel:092-691-3881
http://www.haradoi-hospital.com/

<特徴>
原土井病院は40年以上の歴史のなかで長く東区の高齢者医療を担ってきました。
さらに特徴ある医療によって地域医療への貢献を目指しています。