第5回 ニューロリハビリテーションを推進する
日本医科大学千葉北総病院
リハビリテーション科
日本医科大学千葉北総病院・リハビリ科は、脳の再構築を促すニューロリハビリテーションの推進で全国に知られています。最近では、脳卒中や頭部外傷などによって認知症に近い症状が出る、高次脳機能障害のリハビリにも取り組んでいます。
新患は年間約1100人。そのうち半数が脳卒中、残り半数は、神経疾患、心不全、ガンなど様々な疾患の方で占められています。また、同病院ではドクターヘリを飛ばしているので、たとえば頭から足先までダメージを受けた多発外傷の急患も運び込まれます。必然的にそうした患者さんのリハビリ等も手がけているそうです。
「一般にリハビリが必要な疾患は『脳卒中』というイメージが強いのですが、実際は、このように多様な疾患にわたっています。この病院内でも、リハビリ依頼がないのは眼科くらいです」と原行弘先生。
原先生を支えるスタッフはリハビリテーション科医師4人、看護士1人、PT(理学療法士)10人、OT(作業療法士)6人、ST(言語聴覚士)3人、臨床心理士(非常勤)3人。
原先生が着目しているニューロリハビリテーションは、21世紀になってから登場した新しいリハビリテーションです。「直訳すれば神経リハビリになりますが、それでは昔からある別のリハビリの意味になってしまいます」(原先生)。
ニューロリハビリテーションの最大の特徴は、失った神経は蘇らないまでも、「障害された神経の再構築は可能である」ことを前提にしていることです。
(取材・編集:リハビリネット編集部)
原 行弘 氏
<日本医科大学千葉北総病院 リハビリテーション科 部長・教授>
1985年 | 慶應義塾大学医学部卒業 |
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慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室入局 | |
慶應義塾大学医学部付属病院で研修医、専修医修了 | |
1994年 | 慶應義塾大学医学部付属病院リハビリテーション科医長 |
1995年 | ニュージャージー医科歯科大学リハビリテーション医学教室留学 |
1997年 | 国立療養所村山病院医長 |
2000年 | 東京都リハビリテーション病院医長 |
2001年 | 日本医科大学千葉北総病院リハビリテーション科部長・助教授 |
2007年 | 日本医科大学千葉北総病院リハビリテーション科教授 |
日本医科大学千葉北総病院
〒270-1694
千葉県印西市鎌苅1715
tel:0476-99-1111
http://hokuso-h.nms.ac.jp/
<特徴>
日本医科大学千葉北総病院・リハビリ科は、脳の再構築を促すニューロリハビリテーションの推進で全国に知られています。最近では、脳卒中や頭部外傷などによって認知症に近い症状が出る、高次脳機能障害のリハビリにも取り組んでいます。