関節リウマチについては、本人はもちろん、周囲の人もどういう病気なのかを正確に知ることが大切です。
関節リウマチが遺伝する病気ではないかと心配されている方が沢山おられます。確かに関節リウマチの発症には、
環境と体質の要因が関与しています。体質が大きく影響していることから、遺伝的な要素が存在することは間違いありません。
しかし、医学的に定義される遺伝病ではありません。つまり、父さんやお母さんが関節リウマチだったとしても、子どもさんが関節リウマチから逃れられないというものではないということになります。
その次に知っておきたいことは、関節リウマチは、関節に痛みや腫れがおこる病気だけでなく、
だるさを感じたり貧血をおこしたりする場合があるということです。また、疲れやすい人も多いですし、関節外症状として
肺や心臓、腎臓に異常が起こる場合もあります。もし患者が「疲れた」といって動けない場合でも、それはサボっているわけではないことを理解して欲しいと思います。
関節リウマチにかかった場合の
食事療法ですが、治療効果が明らかなものはありせん。
ただ、炎症のために減っている
タンパク質を積極的に摂取できるメニューがいいとされています。その他、膝などへの負担を減らすためにカロリー制限などして体重を増やさないように心がけてください。ただし、あまり極端な食事制限すると、筋量が低下したり、貧血が進行したりするのでよくありません。

関節リウマチの診察を受ける場合、内科でも整形外科でもかまいませんが、リウマチ科があるかどうか。
また、それ以外の診療科でも
リウマチ専門医か登録医がいるかなどを、事前に問い合わせてからの受診をお薦めします。
(文:繁原稔弘)