知っておきたい!対処方法~関節リウマチ編~

リウマチにかかった時の注意点

関節に炎症が続いて徐々に破壊が進み、やがて機能障害を起こしてしまうのが「関節リウマチ」です。

関節リウマチ編

(3)身内が関節リウマチになった場合

関節リウマチの治療法は、まさに日進月歩といってよく、世界中でどんどん新しい薬や治療法が開発されています。しかし、関節リウマチにかかった人は、薬が効いて症状が良くなるまでは関節に激しい痛みを感じ、手足を上手く動かせないなどの悩みが続きます。そうした患者にとって、家族や身近な人たちのサポートは不可欠です。

家族が関節リウマチになった時の具体的なサポートは、その人の症状のつらさを理解してあげることが第一です。

患者は、立ったり座ったり、あるいは階段の昇り降りや服のボタンをはめたりするといった普通の人には何でもないことが、簡単にできなくなります。患者の多くは、家族や友人、職場の同僚などにできるだけ迷惑をかけたくないと考えて、一人で頑張ろうとしたり、無理をしたりしてしまいます。その気持ちは分かりますが、無理は症状を悪化させるだけです。
周囲の人は、本人のつらさを理解し、無理をしないように声をかけてあげたり、少し行動を助けてあげたりするなどしてください。こうしたことの積み重ねが、病気にかかった人にとっては大きな助けや励ましになります。

関節の痛み

なお、関節リウマチの患者は、現在、日本全国で70~100万人いると推定されています。
10代や20代で発症
している人もいます。
“関節リウマチ=高齢者がかかる病気”と思わず、若い人でも苦しんでいる人がいることを理解し、病気で苦しんでいる人を「怠けている」などと思ったりしないようにしてください。

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監修者の紹介

福井智一氏

福井智一氏

医療法人医誠会
医誠会病院
整形外科 部長

昭和51年大阪生まれ
兵庫医科大学卒業

兵庫医科大学大学院を卒業後、兵庫医科大学整形外科学教室や北海道我汝会えにわ病院などを経て2012年4月から現職。
専門は股関節を中心とした関節外科