人はもちろん、ほとんどの動物が活動するためには酸素は欠かせません。
酸素は空気中に存在しているので、それを、肺をはじめとする呼吸器系の臓器を介して体内に取り入れています。
そうした機能を持つ臓器が病気になり、正常に働かなくなると、大切なガス交換の機能が低下し、その結果、血液中に酸素を取り込んだり、二酸化炭素を捨てたりする機能が落ち、少し身体を動かすだけでも息切れをするようになります。
そういう状態になると、動くのが億劫になり、そして動かないでいると食欲が無くなり、それも加わってどんどん筋力が衰えていき、さらに動かなくなるという『悪い循環』に陥ってしまい、寝たきりの状態になってしまいます。
そうなるとQOL(生活の質)は著しく低下することになります。
それを予防するためには、原因となる病気の内科的な治療も大切ですが、動けなくなったり、日常生活が困難になったりするという面では、外科系の障害などと同様にリハビリテーションの役割も重用になります。
リハビリテーションを行い、残された肺機能を上手く使えるようになれば、普通の日常生活が送れたり、咳や息苦しさで眠られなくなったりする症状を抑えるたりすりことが期待できます。
そのためには、呼吸器系の医師に加えて、リハビリテーションの専門家である整形外科医や理学療法士などの専門家の指導の下、日々の訓練を受ける必要があります。