「椎間板ヘルニア」のリハビリテーションは、あくまでも腰痛が軽くなってから行います。
その際、最初にするのは、膝を抱えての体幹ストレッチです。
それができるようになったら、身体全体を使っての寝返りの訓練を行います。実は、寝返りをする時に、人は、まず上半身をねじってから、その後に下半身を持ってきています。しかし、椎間板ヘルニアの手術をした後は、腰をひねったりねじったりするとヘルニアを悪化させる恐れがあるので、意識して上半身と下半身が同時に動かして寝返りを打つことができるように訓練しなくてはなりません。
次に上半身を起こせるようになったら、腰に負担がかかりにくい腹式呼吸の仕方を覚えます。続いて、痛みを感じない範囲でゆっくりと身体をねじってみます。時間をかけてゆっくり繰り返していると、動かせる範囲は除々に広がっていくはずです。ただし、身体をそらして伸びしたり、後ろにそらしたりする動きは椎間板に負荷を与えるため、絶対にしてはいけません。
出来るだけ早く立って歩く訓練を始めるのが大切
そして、いよいよ立ち上がる訓練を始めます。もちろん、痛みがある場合は無理をしてはいけませんし、場合によっては、腰痛バンドやさらしなどサポートするものを利用して行います。いずれにしましても、自分の力で立ち上がれるということが大切です。なお、立ち上がれたとしても、当分の間、前屈や後屈、背伸ばしなどはしないようにしてください。
無理なく立ち上がれるようになったら、今度は歩く訓練に入ります。ただし、転んだりすると大変なことになりますから、足元を確認しながら、また壁伝いでもいいので、ゆっくり室内を歩いてみましょう。ただし、これも決して無理をしないことです。