知っておきたい!対処方法~関節リウマチ編~

リウマチにかかった時の注意点

関節に炎症が続いて徐々に破壊が進み、やがて機能障害を起こしてしまうのが「関節リウマチ」です。

関節リウマチ編

(4)関節リウマチで知っておいて欲しいこと

関節リウマチについては、本人はもちろん、周囲の人もどういう病気なのかを正確に知ることが大切です。

関節リウマチが遺伝する病気ではないかと心配されている方が沢山おられます。確かに関節リウマチの発症には、環境と体質の要因が関与しています。体質が大きく影響していることから、遺伝的な要素が存在することは間違いありません。

しかし、医学的に定義される遺伝病ではありません。つまり、父さんやお母さんが関節リウマチだったとしても、子どもさんが関節リウマチから逃れられないというものではないということになります。

その次に知っておきたいことは、関節リウマチは、関節に痛みや腫れがおこる病気だけでなく、だるさを感じたり貧血をおこしたりする場合があるということです。また、疲れやすい人も多いですし、関節外症状として肺や心臓、腎臓に異常が起こる場合もあります。もし患者が「疲れた」といって動けない場合でも、それはサボっているわけではないことを理解して欲しいと思います。

関節リウマチにかかった場合の食事療法ですが、治療効果が明らかなものはありせん。
ただ、炎症のために減っているタンパク質を積極的に摂取できるメニューがいいとされています。その他、膝などへの負担を減らすためにカロリー制限などして体重を増やさないように心がけてください。ただし、あまり極端な食事制限すると、筋量が低下したり、貧血が進行したりするのでよくありません。

リウマチ専門医に相談

関節リウマチの診察を受ける場合、内科でも整形外科でもかまいませんが、リウマチ科があるかどうか。
また、それ以外の診療科でもリウマチ専門医か登録医がいるかなどを、事前に問い合わせてからの受診をお薦めします。

(文:繁原稔弘)

関節リウマチ編 ― リウマチにかかった時の注意点 ―

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監修者の紹介

福井智一氏

福井智一氏

医療法人医誠会
医誠会病院
整形外科 部長

昭和51年大阪生まれ
兵庫医科大学卒業

兵庫医科大学大学院を卒業後、兵庫医科大学整形外科学教室や北海道我汝会えにわ病院などを経て2012年4月から現職。
専門は股関節を中心とした関節外科