知っておきたい!対処方法~関節リウマチ編~

リウマチにかかった時の注意点

関節に炎症が続いて徐々に破壊が進み、やがて機能障害を起こしてしまうのが「関節リウマチ」です。

関節リウマチ編

(2)関節リウマチの症状

関節リウマチの関節の痛みは非常につらいものですが、そのつらさは、患者本人にしか分からないいため周囲の理解が得られにくいことがしばしばあります。

日常生活を送る上で、普通の人にしてみれば何でもない、歩いたり、立ち上がったりするなどの動作をしようとするたびに、激しい痛みやこわばりがおこるのですから、非常に大変な病気です。また、関節リウマチでは、免疫機能に異常が生じていると考えられるので、ほかの自己免疫疾患などを合併する可能性も否定できません。

関節リウマチの症状としては以下のようなものがみられます。

関節リウマチの症状

関節炎(痛みや腫れ)の症状は全身の関節におこります。しかし、全身の関節の中でも症状が出やすい場所があります。

朝の手指のこわばり」は関節リウマチの代表的な症状です。朝起きた時に、両手指の関節がこわばって動かしにくく感じ、その症状が1時間以上続く場合は関節リウマチである可能性が高く、やがて痛みや腫れなどを認めるように成ります。

痛みや腫れは他の関節にも拡がり、疲労感や微熱、体重減少などの全身症状を伴う場合もあります。こうした症状を感じた場合は、繰り返しになりますが、すぐに医師に相談してください。

なお、炎症がおこりやすい関節は、肩、肘、手関節、手指、膝、足関節、足趾などで、前述のように多発的で、左右対称性におこります。例えば、手指の場合、指先から2番目(※PIP関節)と付け根の関節(※MCP関節)に腫れが生じることが多いといわれています。

※PIP関節とは、英語名(proximal interpharangeal joint )を略したいい方で、専門用語では近位指節間関節
※MCP関節とは、英語名(metacarpopharangeal joint)を略したいい方で、専門用語では中手指関節

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監修者の紹介

福井智一氏

福井智一氏

医療法人医誠会
医誠会病院
整形外科 部長

昭和51年大阪生まれ
兵庫医科大学卒業

兵庫医科大学大学院を卒業後、兵庫医科大学整形外科学教室や北海道我汝会えにわ病院などを経て2012年4月から現職。
専門は股関節を中心とした関節外科