知っておきたい!対処方法
~乳がんのリハビリテーション~

具体的なリハビリテーションのやり方

リハビリテーションは日常生活を取り戻すのに必要不可欠

乳がんのリハビリテーション編

(1)リハビリテーションのやり方(その1)

リハビリテーションの図

手術翌日

これまで何度も紹介してきましたが、現在、乳がんの手術は、がんが発見された乳房の一部だけを切除する「乳房部分切除術(乳房温存療法)」が行われることが一般的になっています。

手術をした後、どうしても痛みがありますし、皮膚が縮まっていたりするため、手術した側の腕が上がりにくかったり、動かしづらかったりします。しかし、痛いからといって、そのままにしておくと関節がこわばったり、筋肉が弱ったりしていき、その結果、例えば、服を着たり脱いだりするような日常的な活動にも不便が生じる場合があります。

それを避けるためには、リハビリテーションが不可欠です。ただし、どうしても最初は痛みを覚えたり、思ったように動かせなかったりするため苦しく感じることもあるかもしれませんが、それでもあせらず、根気よく続けることが乳がんのリハビリテーションでは、非常に大切だということを知っておきましょう。

なお、現在のリハビリテーションは、乳がんに限らず、リスクが無いと判断されたならば、ほとんどの場合、とにかく少しでも早くから始めることが一般的になっています。そのため、乳がんにおいても、手術した当日は安静にしますが、特に異常が見られなければ、その翌日から、まず手や肘を動かすために、手術した方の手でボールを握ったり、指を順に折り曲げたり、肘を曲げ伸ばしするなどを行うリハビリテーションが開始されます。

その他、意識的に手術したほうの腕で、タオルしぼりや洗面、寝間着の着替えなど、日常生活の作業を行うことも勧められます。ただし、リハビリテーションも日常動作も無理を感じたら止める必要があることも知っておきましょう。



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乳がんのリハビリテーション編
― 具体的なリハビリテーションのやり方―

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監修

仁尾 義則 氏

仁尾 義則 氏

<乳腺外科医>
医療法人喜水会 乳腺外科 仁尾クリニック 院長

昭和27年生まれ

1976年京都大学医学部卒業後、京都大学医学部第二外科入局。その後、赤穂市民病院外科、京都大学大学院を経て、UCLA留学。帰国後、京都大学第一外科助手、島根大学医学部第一外科助教授、児玉外科、十条リハビリテーション病院を経て、2008年4月より現職。2014年12月までに、約4400例の手術を行なう(乳腺疾患約2520例、甲状腺疾患約180例、消化器疾患約1350例、その他約370例)。