知っておきたい!対処方法
~乳がんのリハビリテーション~

乳がんのリハビリテーション

リハビリテーションは日常生活を取り戻すのに必要不可欠

乳がんのリハビリテーション編

(3)手術後の注意点

乳がんを外科手術によって摘出した後も注意が必要です。

具体的には、まず、手術直後、リンパ液が腋の下に溜まる場合があるということが挙げられます。退院して、ひどく液が溜まっているように感じた場合は、病院で液を抜いてもらうことが必要になります。なお、週に2~3回通院していれば、徐々に改善していくのが一般的です。

次に、手術では、がんとその周辺の部位を切除する関係で、がんの大小を問わず、どうしても多少は腕や肩が動きにくくなります。乳房切除術に比べて乳房温存手術は切除する部分が少ないため、普通は障害の程度も軽くすみますが、それでも運動障害や痛みが残ることは避けられません。そのためにも、手術直後からリハビリテーションを始める必要があります。なお、ほとんどの場合、根気よくリハビリテーションを続けていれば、障害を感じない程度に回復することが期待できます。

医師と相談している図
その他、手術をした後、創傷ができた部分(創部)や上腕のわきの下の知覚が失われることがあります。ただし、これは徐々に改善しますが、何らかの知覚低下は残る可能性があることも知っておきましょう。

さらに、腋の下からのリンパ液の環流が悪くなった場合には、腕のむくみが起こることがあります。現在は、昔と違って、ひどいむくみを生じることは少なくなっていますが、それでも起こる可能性があり、こうした場合も、リハビリテーションを続ければ、徐々に回復していくのが一般的です(詳しいリハビリテーションの方法については他章で紹介)。



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乳がんのリハビリテーション編
― 乳がんのリハビリテーション―

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監修

仁尾 義則 氏

仁尾 義則 氏

<乳腺外科医>
医療法人喜水会 乳腺外科 仁尾クリニック 院長

昭和27年生まれ

1976年京都大学医学部卒業後、京都大学医学部第二外科入局。その後、赤穂市民病院外科、京都大学大学院を経て、UCLA留学。帰国後、京都大学第一外科助手、島根大学医学部第一外科助教授、児玉外科、十条リハビリテーション病院を経て、2008年4月より現職。2014年12月までに、約4400例の手術を行なう(乳腺疾患約2520例、甲状腺疾患約180例、消化器疾患約1350例、その他約370例)。