知っておきたい!対処方法~関節リウマチ編~

関節リウマチのリハビリテーションとは

関節に炎症が続いて徐々に破壊が進み、やがて機能障害を起こしてしまうのが「関節リウマチ」です。

関節リウマチ編

(1)プロの適切な指導が必要

痛みや炎症を和らげる治療薬には、いろいろな種類があります。しかし、薬だけでは、QOL(生活の質)を向上させることはできません。症状が軽くなったとしても、関節の破壊が進んでいる場合もあるからです。特に中手指や手関節、足関節、足趾などの関節軟骨は傷つきやすいために注意が必要です。

さらに、人の身体は動かないでいるとすぐに衰えてしまいます。
それは関節も同じです。痛いからといって動かさないでいると関節が固くこわばってしまいます。

そこで重要なのがリハビリテーションです。歩くことや座ること、あるいは食事をしたり、服を着たりといった日常生活を送る上で欠かせない動作にできるだけ支障が出ないようにするためには、関節リウマチが発症したら、すぐにでもリハビリテーションを開始するようにしてください。

ただし、正しい関節リウマチのリハビリテーションを行うためには、医師の指示のもとで理学療法士(PT)や作業療法士(OT)といった専門職によるリハビリテーションを受ける必要があります。
この場合、わが国の社会福祉制度での介護保険を受領すると(関節リウマチの場合は40から64歳でもサービスを受けることができます)、毎日家庭でできるリハビリテーションについての指導も受けることができます。

根気よく、毎日繰り返してリハビリテーションをすれば、関節機能を維持することができ、また、痛みも和らいでいくことが期待できます。

手術療法の目標

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監修者の紹介

福井智一氏

福井智一氏

医療法人医誠会
医誠会病院
整形外科 部長

昭和51年大阪生まれ
兵庫医科大学卒業

兵庫医科大学大学院を卒業後、兵庫医科大学整形外科学教室や北海道我汝会えにわ病院などを経て2012年4月から現職。
専門は股関節を中心とした関節外科