知っておきたい!対処方法
~膝の手術後のリハビリテーション~

高位脛骨骨切り術のリハビリテーション

O脚を原因とする膝の変形を改善する手術

膝の手術後のリハビリテーション編

(2)リハビリテーションを経て退院

「高位脛骨骨切り術」は、他の章で紹介しましたように、多くのメリットがある手術ですが、そのまま何もしなければ回復には時間がかかります。そのため、1日でも早い回復を実現するために、術前と術後のリハビリテーションを行うわけです。膝に限りませんが、人間の身体は休んだままの状態でいると、せっかく手術をしても、筋肉などは、どんどん弱くなってしまうため、それだけ回復が遅くなるからです。

「高位脛骨骨切り術」の術後リハビリテーションは、可能な限り早くから脚を動かす訓練から始められることは(1)で紹介しました。

その後、術後の経過が良く、起き上がったり、立ち上がったりできるようになったら、次に松葉杖での歩行訓練を行います。それを経て、術後の回復が順調のであれば1週間ほどすると膝に体重をかけることを意識した訓練を行い、それに慣れてくると3~4週間で杖なし歩行の練習に入ります。

一般的に入院期間は約3週間程度です。ですから、その期間内に、松葉杖歩行や膝屈曲120°を目指したリハビリテーションを行いますが、それで必ずしも終わりではありません。退院してからも、定期的に通院してリハビリテーションをする場合もあります。
膝の運動の図

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膝の手術後のリハビリテーション編
― 高位脛骨骨切り術のリハビリテーション ―

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監修

中山 寛 氏

中山 寛 氏

<整形外科医>
兵庫医科大学
整形外科 助教

昭和52年生まれ

医学博士、日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本体育協会認定スポーツ医、専門はスポーツ整形外科、下肢関節鏡手術(股関節、膝関節、足関節)。