手術は歩行距離がだんだんと短くなり5分以下の連続歩行しか出来なくなった場合、急激に筋力が落ちてくる場合、膀胱直腸障害(尿が出なくなったり、腸が動かずに便が出にくくなったり）、などが一般的ですが、日常生活の苦痛の度合いは人によって違いますので、現状が苦痛であり、内服やリハビリで改善しないのであれば手術も一つの手段だと思います。
ただ、手術をしても、症状が全くなくなるという事は稀ですので、手術後も残った症状に対して、内服やリハビリを続けるという気持ちでいた方が良いと思います。手術、内服、リハビリ以外に考える治療法として、神経根ブロックもあります。脊椎専門外来で相談されるのが良いと思います。手術前にどこが症状の原因かを調べる為に行いますが、同時に治療でもあります。
PEDは適応がなく、MED(内視鏡)かマイクロサージャリ-のどちらが良いかですが、傷の大きさは内視鏡の方が小さいですが、しっかりと手術視野が保てるのはマイクロサージャリーです。
熟練した先生がするのであれば、明らかにどちらが優れているという事はないと思います。熟練度で言えば内視鏡でする場合の方が経験豊富さが求められます。比較という質問であれば、このような答えになりますが、私がお勧めするのは、術式にはこだわらないという事です。それよりもこだわるべきポイントは、執刀する先生の手術をしている数や、その先生自身の得意とする術式です。病院選びは脊椎専門外来をしている所が良いです。我々のようなクリニックから、脊椎専門外来のある病院を紹介してもらい、その病院で主治医となる先生にMEDとマイクロサージャリーとのメリットとデメリットをしっかりと伺い、その先生が得意とする術式に従うのが良いと思います。
現状で、日常生活に支障があるようであれば、現在の主治医の先生に相談して、一度脊椎外科に受診する。そこで神経根ブロックを何度か受けて、脊椎外科の主治医の先生と手術についてお話されるのが良いと思います。

回答日時：2015/03/18 11:47