片麻痺による肩の亜脱臼は、肩の構造としてはほとんど筋肉・靱帯で支持されている関節であり、上腕骨頭(上腕頭の骨)の受け皿となる肩甲骨の臼蓋も浅いため、自由度がある反面不安定な関節となっています。
支持している筋肉が麻痺を起したり、筋の相関関係の崩れ、また肩甲骨の位置が悪くなると上肢自体の重さで引っ張られ、結果的に関節面を引き離されてしまう症状です。
一般には 麻痺側肩の関節可動域制限および疼痛に対して関節可動域訓練。
麻痺側の肩関節可動域と亜脱臼の改善を目的として、機能的電気刺激(FES)。
麻痺側肩の疼痛に対してNSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)があります。
片麻痺の回復過程は個人差もありますが脳梗塞を発症すると6ヶ月までは回復傾向が見られますが、それ以降は回復の程度も徐々に和らいできます。
時期としてはそろそろ症状も固定し、今の体の状態で生活スタイルを見直していかなければなりません。
今やられているメニューは肩でけではなく全身のリハビリとなっているのでとても良いと思いますが、自主トレーニングで肩甲骨の動きと上腕骨の動きを無視してしまいますと関節内で衝突が起こり痛みがおこり、さらには関節を痛めてしまう恐れがありますので気を付けてください。整骨院で腕を繋げてもらうレベルでは無いと思います。
回答日時:2014/05/07 13:39
山崎敦
理学療法士
医療法人社団 誠馨会 総泉病院リハビリテーション部
医療法人社団 誠馨会 総泉病院リハビリテーション部に在籍しています。